But not to me

世界の謎を解こうにも、答えを持っていたかもしれない人はすでに死んでいる/未亡人の一年/ジョン・アーヴィング

遺品整理

亡くなった夫と暮らしていた部屋を引き払うことにした。 単身の引越料金は11万円、残りの荷物は一括で廃棄という契約をして、合計23万円ほど支払うことにした。 今はメルカリとかが普通だから、遺品を売ってお金を得ることもできる。 でもわたしは、自分が身…

「冷蔵庫の中の女」はなぜ量産されるのか

夫を亡くしてから、というか、正確には夫が血液内科に入院したあたりから、地上波のテレビを殆どみなくなった。リビングのテレビは、PS4、YouTube、Netflix、アマプラ、Hulu専用になってる。地上波は、平日の朝、時間を確認するために情報番組を流すぐらいで…

なぜ女だけがその名前で呼ばれるのか

最近、cakesで妻と死別した男性と結婚した若い女性の連載がはじまった。 cakes.mu わたしは夫と死別している側だから、この女性と立場は逆だけれど、興味深く読んでいる。 最初は亡くなられた方のことを「前の女」呼ばわりしているところがとてもしんどくて…

過去をイメージさせるもの

買い物中、何も考えずにテイスティングフレグランスをしていたら、ムエットで思いっきり10代の頃につきあっていた子たちが死ぬほどつけていた香りを嗅いでしまった。 彼らのことなんて正直すっかり忘れていたのに、脳に直接洪水がおしよせてくるみたいに、過…

男の書く死別ブログってちょっと辟易する

配偶者と死別した男性にありがちなんだけど、めちゃくちゃ褒めてるつもりで「妻は従順な女性でした」って言うの、うわ〜〜世代が違う…って気持ちになる。 妻を、ひとりの人間として思い出すわけじゃなく、先ずは「彼女がどれだけ自分に奉仕してくれた女だっ…

死別でクズになるルート

わたしが骨髄バンクに登録しているのはかなり身勝手な理由からだ。 「せめてあのとき骨髄移植までこぎつけられていたら、夫はもっと長く生きられた」 「いつまでも諦めきれずに苦しいのは、骨髄移植に挑戦するはずだったのに死んでしまったから」 その私憤を…

言葉の違和感

亡くなった夫のことを「伴侶」と表現することにはどうにも違和感があって、いっさい使わなかった。 今の婚約者は夫よりもさらに若いので、なおさら「伴侶」という言葉がまったくフィットしない。 もっともっと年老いたら違和感なく普通に使うかもだけど、わ…

忘れることはない

日付をみて今日でちょうど震災から7年11ヶ月だと気づいた。 亡くなった夫はあの日仙台で被災した。わたしは震災の前年まで仙台市民だった。 時々、わたしは自分の人生にうずたかく積まれた死体の山について考える。あの震災で生き残った夫は、その5年後に…

すぐ女は怖いとか言う

再婚を決めたときに、悪意がない冗談というテイで、大なり小なり「女は怖い」的なことを言われた。これ別に死別後の再婚じゃなくてもあるあるらしく、子連れ再婚した友達もほんそれよく言われた〜って怒ってる。 個人的な道徳観が刺激されて、とっさに差別的…

もう悲しくないのか?という問いの意味のなさ

他人に感情労働をさせたい欲みたいなものは、わたしの内面にもあるけれど、それって本来なら浅ましい類のものだよね〜 わたしはトルストイの「幸福な家庭はすべてよく似たものであるが、不幸な家庭は皆それぞれに不幸である」っていうのも、さすがに現代では…

亡くなった夫の服を捨てる

Netflixで「KonMari ~人生がときめく片づけの魔法~」を観ている。E4「哀しみからときめきへ」は、まさに夫と死別した女性の回で、めためた泣いた。亡くなった夫の服を捨てるのは本当につらいよ。 わたしは再婚するというのに、いまだに夫のものを何一つ捨…

夫の夢をみた

「なんかこの◯◯日間、ずっと変なんだよ〜」と言う夫に「残念だけどあなたはもう死んでいるんだよ」と伝えたら、生前に一度だけ病室で泣いたときと同じ顔をした。あまりにも可哀想で目が覚めた。 これ完全にNetflix「ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス」…

首折れ女

Netflixで「ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス」をみている。 呪われた幽霊屋敷の「食べ残し」として生き延びた兄妹たちのホラーなんですけど、とにかく全ての若い寡婦および若い死別者たちには見てほしい。これは我々の物語だよ。

死に方は選べない

今の婚約者も亡くなった夫と同じくらいハードな仕事をしている。 彼はときどき「自分の方が先に死ぬ」とふざけて言う。「あとに残されるのは自分には耐えられないから、むしろ先に死にたい」と。 わたしはそれを聞いて少し悲しくはなるけれど「そんなエモい…

若くして死ぬ

久しぶりにこのブログを書いている。 ずっと何年も担当してくれていた美容師さんがスノボの事故で亡くなってからまる3年がたつ。 その年は2月に美容師さんが亡くなって、11月に夫が血液の癌で亡くなった。 今は、ヘアケアを思い立ったときにホットペッパ…

パラレルワールド

夫の三回忌を終えて、明らかにわたしに対する周囲からの風向きや、かけられる重力そのものが変化してきた。 みんなに立ちなおることを望まれて、支援をされていることをひしひしと感じながら、腹をくくって再出発の計画を立てている。わたしには幸せになる責…

天国も死後の世界もないって最高な考えだと思う寡婦

ホーキング博士が亡くなったとき、Twitterで友人がRTしてた彼の昔の記事が心にずっと響いてる。 jp.reuters.com 「死は脳というコンピュータが機能を停止したに過ぎない。天国も死後の世界もない。それは闇を恐れる人のおとぎ話」 あのホーキング博士にここ…

不幸自慢をおっぱじめる寡婦

わたしの人生がだんとつにひどかったのは東日本大震災がおきた2011年だった。 でも、そこからどうにか立ち直りかけてきた2016年、今度はピンポイントでひどいことが起こった。 ずっと担当してくれた美容師さんが、2016年2月3日に長野県のスキー場でスノーボ…