But not to me

世界の謎を解こうにも、答えを持っていたかもしれない人はすでに死んでいる/未亡人の一年/ジョン・アーヴィング

亡くなった夫の両親や妹がうらやましく思う

だって夫の両親と妹は、夫が亡くなってからも、夫に対して自分の属性を変える必要はないのだから。

 

永遠に親や妹のままでいられる。

本当にうらやましい。

血縁者はずっとそのままの立ち位置で、夫と関わっていける。

 

でも配偶者は血縁者ではないのだ。

親や兄妹とは違う。

妻は、夫が生きていないと、意味を失ってしまう属性だった。

 

だから再婚しないでいる人の気持ちもわかるよ。

 

たぶん、その気持ちが裏返って、新しい相手を見つけた同じ立場の人を、バッシングしてしまうんだと思う。

 

それはねたみというより、相手への忠誠心の問題なのかもしれない。

 

でも、わたしたちは人間で、飼い犬ではない。もちろん飼い主でもない。

 

飼い主の死が理解できずに待ち続ける犬は美談かもしれない。

 

でも幸か不幸か人間は、犬以上の知能と複雑な心を持っている社会的な生き物だ。

 

犬はすばらしいし大好きだけど、わたしは犬とは違う。犬になりたいとは思わない。

 

わたしの夫は、とても若かった。

家父長制に何の疑問ももたないような旧石器時代のおっさんではなかった。

もちろん配偶者に対してペットの飼い主きどりのクソ野郎ではなかった。

 

なので、わたしは時がきたら自由に生きようと思う。寡婦のみんなたちも好きにしたらよいよ。

 

シンゴジラの博士も好きにしたんだからね。